子宮や卵巣の病気は、月経困難症(生理痛)や下腹部痛を主な症状として受診される方が多い疾患です。
当院では、症状・年齢・進行度・妊娠のご希望などを考慮し、保存的治療(手術を行わない治療)を中心に、
患者さま一人ひとりに合った治療方法を選択しています。
保存的治療について
保存的治療が可能な場合には、以下のような治療法を組み合わせて行います。
●各種ホルモン療法
(GnRH療法〈偽閉経療法〉、黄体ホルモン療法、低用量ピル療法 など)
●漢方薬療法
●鎮痛剤による対症療法
これらを患者さまの状態に応じて選択します。
手術療法が必要な場合
症状や検査結果から手術が必要と判断される場合には、
病診連携により 名古屋市立西部医療センターなどの医療機関をご紹介しています。
また、ご希望の病院がある場合にも対応しています。
月経異常・出血について
卵巣機能不全(機能低下)による
●月経不順
●不正出血
●月経過多
に対しては、ホルモン療法や漢方薬療法を行っています。
また、子宮筋腫・子宮内膜症・子宮内膜ポリープなどの子宮の器質的疾患による月経過多についても、
まずは保存的治療を行いますが、手術が必要な場合には病診連携にてご紹介します。
子宮内膜症について
子宮内膜症は性成熟期の女性に多くみられる疾患です。
治療方法の選択にあたっては、
●症状の程度
●年齢
●病気の進行度
●妊娠のご希望
などを考慮し、疼痛の改善、病巣の縮小、妊娠成立の回復を常に念頭に置いて治療を行います。
子宮内膜症の薬物療法
薬物療法は大きく以下に分けられます。
① 対症療法
●鎮痛剤単独
●漢方薬との併用
② ホルモン療法
●GnRHアゴニスト(注射または点鼻)
→ 閉経状態を作り内膜組織を萎縮させる「偽閉経療法」
●中用量ピル
●黄体ホルモン製剤
●低用量ピル(ルナベル、ジェミーナ、ヤーズ)
●強力な黄体ホルモン製剤(ディナゲスト)
これらの治療は根治療法ではなく、症状を軽減し進行を一時的に抑えるものです。
治療を中止すると、再発することがあります。
副作用としては、低エストロゲン状態による
●のぼせ・ほてり
●不正出血
●肩こり
●頭痛・頭重感
などの更年期様症状がみられることがあります。
近年では治療の選択肢が増え、保存的治療が主流となっています。
また、喫煙者の月経困難症では血栓症リスクのためLEP剤が使用できませんでしたが、
ディナゲスト0.5mgが保険適用となり、使用可能となりました。詳しくはご相談ください。
生理痛(月経困難症)でお悩みの方へ
生理痛の程度は、
●少し下腹部が痛む程度
●痛みで寝込んでしまうほど強いもの
までさまざまです。
生理痛は
●機能性(月経痛のみで器質的異常がない)
●器質性(子宮内膜症などの疾患が原因)
に分類されます。
子宮内膜症は器質性の生理痛で、閉経まで徐々に悪化する傾向があります。
一方、機能性の生理痛は、子宮収縮や月経血の逆流などが原因で、出産後に軽快する方も多いとされています。
強い生理痛がある場合は、まず検査を受けることをおすすめします。
参考情報として、以下のサイトもご覧ください。
(※外部サイト)
https://www.mochida.co.jp/naimakusho/
また、生理前後に
●片頭痛
●気分の落ち込み
●不快感
などがみられる場合も、治療法がありますのでご相談ください。
婦人科がん検診について
子宮頸がん検診では、
●子宮内膜の状態
●卵巣・卵管など付属器の異常の有無
を超音波検査で同時に確認しています。
子宮体がん検診は、必要と判断される場合を除き、単なる検診目的では行っていません。
子宮頸部異形成など、がん検診で異常を指摘された場合のフォローアップも行っています。
また、子宮頸がん予防のためのHPVワクチン接種も行っています。
当院でよくみられる疾患・症状
●おりもの異常、膣炎、性感染症
●卵巣機能不全による月経不順・不正出血
●月経痛、月経過多、貧血、月経前症候群
●子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣腫瘍
●更年期障害
●尿漏れ、子宮下垂、子宮脱
●子宮頸がん、子宮体がん
●乳腺炎
●産後の体調不良
●バルトリン腺の腫れ、ヘルペスなどの皮膚症状
このほかにもさまざまな疾患があります。
どの症状も放置すると悪化することがありますので、早めにご相談ください。

